相続法 死亡の順序と遺産の承継|戸塚区・泉区・栄区の不動産登記や相続手続きは、司法書士安西総合事務所にお任せください。

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相続・遺言・遺産承継

相続の始まりと死亡の順序

タイトル:別れた配偶者に自分の遺産が承継されるケースとは

 こちらに記載されているのは架空の事例ですが、過去に類似した案件を扱った経験があるため、備忘録として記録しておきます。

事例
 A子さんは、B男さんと離婚し、二人の子であるC子さんは、A子さんが引き取りました。A子さんは、親から相続した複数の不動産と、多額の預貯金を持っていました。ある日、A子さんとC子さんが旅行に行った際、不慮の自動車事故に遭い、病院に運ばれた時には二人とも死亡が確認されました。

A子さんの遺産は、だれに承継されるのでしょうか。

相続 死亡の順序が明確な場合

ケース1:A子さんが自動車事故で死亡し、その後、病院に運ばれたときにC子さんの死亡が確認された場合

(死亡の順序 A子さん⇒C子さん)
 A子さんの遺産は、一旦C子さんにすべて承継されます。C子さんに配偶者や子がいなければ、C子さんに承継された遺産はすべてB男さんが承継します。
 相続法の規定では、C子さんに子(直系卑属)がない場合の次の相続人は、親(直系尊属)となります。A子さんにとって別れた旦那であるB男さんも、C子さんにとっては実父であることに変わりないので、このようなケースでは、A子さんの遺産は最終的にB男さんに承継されます。この承継は、A子さんにとっては想定外(不本意)の結末かもしれません。

相続 死亡の前後が不明な場合

ケース2:A子さんとC子さんの死亡の前後が不明な場合

 この場合、二人は同時に死亡したものと推定されます(民法第32条の2)。A子さんが死亡したとき、C子さんはいないものとして考えるため、A子さんの遺産は、C子さんに子があれば、その子(A子さんの孫)が代襲相続人として相続し、C子さんに子がなければ、A子さんの両親(直系尊属)が相続することになります。
 なお、この同時死亡の規定はあくまで推定であるため、死亡の前後を証明する資料等によって、同時死亡の判定を覆すことができます。
 

相続による遺産承継の一般的な対策

 

相続による遺産承継の一般的な対策として、遺言の作成があります。

遺言を準備しておくことで、自分の遺産が想定外に承継されることを防ぐことができます。ただし、

遺言も書き方によっては実現されないことがあります。

たとえば、上記の事例で、A子さんが遺言で「私の財産のすべてをC子さんに相続させる」と書いた場合、C子さんがA子さんより先に、または同時に死亡した場合は、その際の予備的な対応をきちんと書いておかないと、その遺言は効力を生じないことになります。

遺言の書き方の注意点

 遺言を作成する際には、自分の意思が確実に実現されるように書き方を工夫する必要があります。また、法的に有効な遺言を作成するためには、法律の専門知識が不可欠です。誤った内容や不十分な記載は、遺言が無効になる可能性を高めてしまいます。
 そこで、遺言を準備する際は、司法書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。司法書士の助けを借りることで、自分の意思が確実に尊重されるだけでなく、家族や相続人にとってもトラブルのない相続手続きを進めることができます。司法書士は、遺言の内容が法律に則っているかどうかを確認し、遺言書の作成を支援します。

遺言の作成を司法書士へ相談するメリット


1. 最期の意思の確実な実現
遺言が法的に有効であり、自分の意思が確実に実現されるように司法書士がお手伝いをします。
2. 家族の安心感
明確な遺言があれば、家族間のトラブルや誤解を避けることができ、円滑な相続手続きが可能になります。
3. 予期せぬ遺産の帰属の防止
司法書士のサポートを受けることで、意図しない人物に遺産が渡ることを防ぎ、確実に自分の意思を反映させることができます。

遺言の作成をご検討されている方、お気軽に司法書士へご相談ください。
自分や家族の将来を守るためにも、司法書士に相談し、しっかりとした遺言を準備することをお勧めします。

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