遺産分割協議と合意解除|戸塚区・泉区・栄区の不動産登記や相続手続きは、司法書士安西総合事務所にお任せください。

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テーマ「遺産分割協議と解除の可否について」

 共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部又は一部を全員の合意により解除した上、改めて分割協議を成立させることができます(最判平成2年9月27日)。これは、法律行為自由の原則・私的自治の原則が特別の制限を受けることなく妥当する場面であるという問題意識に基づくものであるからとされています。

 では、遺産分割協議をやり直した場合、既になされた相続の登記はどのように変更すべきかという問題ですが、まず、当初の遺産分割協議に基づいてなされた相続の登記を抹消し(ただし、相続の登記後に抵当権等の登記がある場合は、民法545条但書きの問題になります。)、次に、新たになされた遺産分割協議に基づいて再度相続の登記をすることができます。なお、この場合、既になされた相続の登記の登記原因が「相続」の場合は「錯誤」により、また、登記原因が「遺産分割」の場合は「合意解除」により、抹消の登記をすることになります(登記研究428号参照)。

 ところで、遺産分割により、一部の相続人が債務を負担し、これを履行しない場合に、その債権を有する他の相続人が民法第541条により遺産分割協議を解除しうるかという点については、消極に解されています(最判平成元年2月9日)。その理由としては、平成元年の最高裁は、「遺産分割は、その性質上協議の成立とともに終了し、その後は協議において債務を負担した相続人とその債権を取得した相続人間の債権債務の関係が残るだけと解するべきであり、しかも、このように解さなければ・・(中略)・・、法的安定性が著しく害されることになるからである。」と判示しています。


以上です。


※税務上の参考事例

問)
遺産分割協議に基づいて相続税を申告した後に協議をやり直す場合の注意点は?
答)
当初の遺産分割協議に重大な瑕疵あるいは錯誤があり遺産分割が無効である場合以外は、遺産分割協議のやり直しは相続人間の贈与と認定され、贈与税が課されることもあります。
(参考 相続実務の手続きと書式「新日本法規」)

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民法
(履行遅滞等による解除権)
第541条  当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。

(解除の効果)
第545条  当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
2  前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。
3  解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。


参考サイト(裁判所「判例情報」のサイトより。)

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=52192&hanreiKbn=02
裁判年月日  平成1年2月9日
法廷名    最高裁判所第一小法廷
判示事項  遺産分割協議と民法541条による解除の可否について

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=52749&hanreiKbn=02
裁判年月日  平成2年9月27日
法廷名    最高裁判所第一小法廷
判示事項  遺産分割協議と合意解除及び再分割協議の可否について

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