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テーマ「遺言書の読替規定について」

質疑応答(登記研究739号)

「遺贈する」旨の遺言書に「相続させる」旨の遺言への読替規定がある場合の登記の申請について

【要旨】
特定の不動産を遺贈する旨の遺言書に,「この遺言の効力発生時において前記受遺者が相続人であるときは,前項中「遺贈する」とあるのは,『相続させる』と読み替えるものとする」旨の記載がある場合,相続人となった当該受遺者は、相続を原因とする所有権の移転登記を申請することができる。

コメント
 遺言書で特定不動産を「遺贈する」とあれば,登記原因は「遺贈」となります。登記原因が遺贈となるのか相続となるのかは,登記を申請する当事者にとっては大きな問題です。
 例えば,平成15年3月までの遺贈の登録免許税は物件価格の2.5%とかなり高額でした(価格2億円の不動産だと,500万円の登録免許税がかかりました。これが相続だと,当時の税率は0.6%なので、登録免許税は120万円で済みました。)。したがって,この当時は,登記原因が遺贈になるのか、それとも相続になるのかは当事者の大きな関心事の一つであり,登記原因について登記官(国)相手に裁判を起こしたケースもあります。
 ただ,平成15年4月以降は,受遺者が相続人の場合の遺贈の登録免許税率は,相続と同様の税率が適用されるようになったので,登録免許税の差違に関する問題はなくなったと言えます。
 それでも,登記原因が遺贈であるか相続であるかによって,その後の登記の申請形態,必要な添付書類,第三者対抗要件の要否,さらには代襲者への適用の有無(「特段の事情につき,最判平23年2月22日判決参照」)など様々な問題が絡んできます。その意味で,上記の質疑応答は実務上知っておくべき内容だと思います。

以上です。

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※上記質疑応答の遺言事例としては、たとえば、遺言者が遺言書で孫に遺贈すると書いたあとにその孫と養子縁組をしたり、また、兄弟に遺贈するとして、遺言の効力発生後に遺言者の子らが相続放棄等をして、結果、受遺者が遺言者の法定相続人となった場合が考えられます。

受遺者が相続人の場合の遺贈の登録免許税に関して
→所得税法の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱について(平成15・4・1法務省民二第1022号法務省民事局長通達)
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