成年後見制度と家族信託の違いは?
父は前から物忘れが酷かったのですが、以前はそのことを指摘すると起こったふりを一瞬した後で、冗談を言って場をなごませていました。 しかし最近では同じような事になっても前とは明らかにリアクションが違っていて、心配になり久しぶりに時間をかけて父と飲みながらいろいろ話をしていると、自分が認知症になって、それが進行しているのでは?と悩んでいることが分かりました。 とりあえず、自分が認知症と思うときは勘違いで、本当に認知症である場合は本人がそれさえも気づかないものだと、父を安心させるために適当なことを言って、そのときは父も安心したふりをしていたのですが、その後しばらくして自分に何かあったときのために生前贈与など、遺産相続の相談に乗って欲しいと連絡がきました。 最近仕事が忙しくて、父に会うまではまだ少し時間があって、会社の同僚に相談すると、こうゆうときには家族信託を利用すればいいとアドバイスを受けたのですが、成年後見という制度については良く分かりませんが耳にしたことがあって、家族信託という言葉ははじめてきいたのですが、この2つの違いについて知りたいので、素人にも分かりやすく教えてください。 |
様々な面で両制度には違いがあります。
成年後見制度と家族信託共に、高齢者や障害者などの判断能力が低下したときの本人の財産を管理するということでは同じ目的を有しています。 ただし、家族信託とは違って、成年後見制度の場合は裁判所の監督下におかれ、積極的に財産を運用することができないなど、家族信託とは様々な違いがあります。 成年後見制度では、基本的に本人のために財産が使われるのに対して、家族信託では子供や配偶者のために財産を利用できるようになっています。 家族信託では財産の所有者のお父様が、たとえば信頼できる家族であるあなたに財産を移転して、お父様の相続に関する希望を達成するために、あらかじめ決められた範囲内で財産の管理や処分を行うことができます。 |