増築登記必要書類がない場合の対応策
増築の登記に必要な書類は
建物を増築して、種類や階層が一部変更されたり、床面積が増加した場合は、建物表題部の変更登記手続が必要になります。この登記手続は、建物の表題部所有者あるいは所有権登記名義人から、一ヶ月以内月に登記を申請する必要があります。
登記申請の際、増築部分の所有権を証する書面(所有権証明書)として、以下の書類が必要になります。
登記申請の際、増築部分の所有権を証する書面(所有権証明書)として、以下の書類が必要になります。
増築部分の所有権を証する書面(所有権証明書)とは
確認済証
検査済証がある場合はこれも併せて必要
工事人からの工事完了引渡証明書
いわゆる自社施工の場合は、下請人工事人の証明書、または材料購入の領収証等
工事請負契約書及び工事代金の領収証
領収証がない場合は、見積書や代金の振込み伝票の写し等
固定資産税台帳登録事項証明書
証明書に所有者の住所の記載がない場合は、納税通知書又は納付証明書等
その他申請人の所有権の取得を証するに足る書面
具体的には、火災保険加入証明書、隣接所有者の証明書、相続人の遺産分割協議書、申請人からの上申書等
所有権証明書は2点以上が必要
実務では、上記書類のうち、2点以上の提出を求められます。たとえば、確認申請書類と工事業者の書類と、いずれも揃っていれば、所有権証明書として特段問題になるケースは少ないと思います。逆に、これらの書類が全くない(そもそも確認申請を取っていないケースなど含めて。)となると、増築部分の所有権の帰属を法務局に対しどのように証明するか、個別のケースで検討していく必要があります。
また、事案によっては、管轄の区役所等の家屋固定資産税課と相談しながら進めて行く必要があります。
また、事案によっては、管轄の区役所等の家屋固定資産税課と相談しながら進めて行く必要があります。
増築に関する書類が全く見あたらないようなケースでは
増築工事がだいぶ昔で書類を全て紛失してしまったようなケースや、先代が増築工事を行い、相続人は当時の経緯をよく知らないといったケースでは、集められる所有権証明書類も限られてきます。また、増築部分が最新の固定資産税台帳登録事項証明に反映されていないようなケースも度々あります。
この場合、まず、管轄の役所に増築の事実を伝え、台帳に増築後の床面積を反映させてもらい(但し一ヶ月〜数ヶ月程度かかります。)、増築の記載のある固定資産税台帳登録事項証明書と、申請人からの上申書をもって、所有権証明書(2点)とする方法が考えられます。
ただし、このようなケースでは増築登記が完了するまでにある程度時間がかかることが想定され、その後の取引に支障を来す場合がありますので、増築工事をされた場合は、速やかに登記をすることをお奨めします。
この場合、まず、管轄の役所に増築の事実を伝え、台帳に増築後の床面積を反映させてもらい(但し一ヶ月〜数ヶ月程度かかります。)、増築の記載のある固定資産税台帳登録事項証明書と、申請人からの上申書をもって、所有権証明書(2点)とする方法が考えられます。
ただし、このようなケースでは増築登記が完了するまでにある程度時間がかかることが想定され、その後の取引に支障を来す場合がありますので、増築工事をされた場合は、速やかに登記をすることをお奨めします。
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登記費用のご案内
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